皆さん、求人サイトやフリーペーパーを見ていてこう思ったことありませんか?
「え?この会社ヤバくない?」
そう、一目見ただけで誰が応募するんだよ…みたいな求人、ありますよね。あとは最悪な不祥事を起こしてニュースで話題になった会社が平気で求人を出していたり…。
中には「詐欺会社」「犯罪者集団」等のえぐい口コミがネット上に溢れている会社の求人まであったりします。
転職活動をしている側から見ると良い気はしないですよね!なんか求人媒体に対する信頼もなくなるような…。そこで今回は
どうしてヤバい会社の求人を平気で掲載するのか
という求人業界のタブー的な部分にふれてみたいと思います(; ・`д・´)

ヤバい会社にも営業をかける理由

ヤバそうな会社ってわかってるのに営業を掛けるってどうなの?
皆さんそう思うでしょうし、私も同感です笑
でも営業の方々も仕事です。周囲にどう思われようが、社内では営業成績を上げたものが偉いんです。考えてもみてください。今の世の中で一度も求人広告を出したことがない会社ってかなり少数です。
つまりほとんどの会社にどっかしらのメーカーや代理店の営業担当がいるorいたわけです。そんな状況でその担当者との関係を切り、突然現れた知らない会社の営業に仕事を任せるって結構ハードルが高いですよね。
そもそもの成功率がかなり低い中、お客さんの善悪まで選んでいては売上が立たないんです…。
更に良い会社ほどなかなか人が辞めなかったり、入社希望者がスグに現れるため、長期間人手に困ることはまずありません。会社側にとっては良いことなんですが、営業側の売上はごく僅かになってしまいます…。
その点就労環境が良くなかったり、トラブルを起こしてしまった企業にとって人手不足は死活問題。とにかく常に人が足りていないわけです。正社員もアルバイトも欲しい・こっちの部署もあっちの部署も人手不足・金に糸目はつけない…そんなお客、営業としては見過ごせないですよね(; ・`д・´)

だからってどんな会社にも見境なく営業するのは
私は反対です。ただ、心情の理解はできます…
なぜ周りが誰も止めないのか

営業がメチャクチャなら周りが止めろよ!って思うかもしれませんが、そうもいかないんです…。求人広告って一個一個はそんなに高い金額にはなりません。ですが一度付き合いが出来れば、継続してニーズを得やすい商材なんです。
つまり一回契約が出来るだけでも大きな一歩。それを
「この会社評判悪いからやめた方が良いよ」
「求職者のためにもこんな会社と付き合っちゃダメ!」
と言われたらどうでしょう?あなたが営業の立場だったら…イラっとしませんか?
今はブラックでも人を増やせば環境が改善するかもしれない、不祥事は起こしたけどこれから改善するかもしれない、そう本気で思っている営業さんもいます。
中には
「自分がこの会社の悪い所を直す!」
なんて思っている方もいるかもしれません。
せっかく取った契約を、ただ評判が悪いからという理由で全否定されてはたまったものではありません。
…と表向きは書きましたが要するに会社は営業社員で回っています。社長や営業が黒を白だと言えばそれまでなんです。制作側に出来ることは「実はこの会社やばいよ」って伝わるような求人を作るか、絶対に嘘は書かないという信念でヤバい条件をそのまま書くか。これだけです。
事件が起きないとちゃんと相手をしてくれない警察のように、何かが起きなければ営業を止めることは出来ないんです…。
求人メーカーも見て見ぬふり?

もちろんメーカー側は掲載企業や原稿のチェックはします。しかし明確に違法事業・違法企業だと判断できなかったり、求人規定上問題ない表現であればそのまま掲載できてしまうんです。
皆さん普段求人サイトを完全無料で使っていますよね?ですが求人サイトには運営費、広告費、社員の人件費etc.日々たくさんの経費が発生しています。
では求人サイトはどのように利益をあげているのか…そう、掲載する企業からの掲載料で賄っているんです。もしホワイト企業だけの健全な求人サイトを作るとしたら、それこそ手間も費用も膨大に掛かります。
掲載料を増やしたところで顧客側にはマイナスでしかない…そうなると最終的には有料の会員サイトにでもするしかないでしょう。すると今度はユーザーを増やすのが大変(T_T)
数百万人以上のユーザーが無料で使える求人サイトを運営するというのは、それだけ大変なことなんです。だからこそ「ちょっと大丈夫かな?」ぐらいの客なら原稿を載せますし、掲載料もしっかり貰います!
綺麗事だけじゃやっていけないんです…。無料で使わせてもらっている時点で贅沢は言えません!

危険なニオイは自分で嗅ぎ分ける努力をしましょう!
まとめ
今回の記事を3行にまとめると…
- 求人サイトは完全無料で使えるよ!
- だけど膨大な運営費や社員の人件費が掛かるよ!
- ホントにヤバい会社以外は掲載してお金を稼ぐよ!
という感じ。まあ当然といえば当然の流れですよね。でも求職者側はそんなこと知ったこっちゃない!「人生をかけた転職が失敗したら誰が責任を取るんだ!」って気持ちもわかります。
だからこそ求人広告はしっかり読み込んで応募することが大事です。もし選考の中で明らかな嘘や誘導があった場合は遠慮はいりません。雇用元の企業や求人サイトを虚偽広告として訴えましょう!
事実、過去に給与額の記載ミスが裁判にまで発展してしまったケースも目にしました。「無料だから文句を言っちゃダメ」的なことは書きましたが、悪意を持った嘘は別です(-“-)

“求人サイトって思っているほどクリーンじゃない”
これは業界人である私からの助言です。
見る目を養い、良い会社に転職しましょう♪
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